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気流止めとは?必要な場所と施工方法、断熱性能を保つための注意点を解説

隙間風 高気密高断熱住宅 更新日: 2026-10-24 監修:向井 達哉
気流止めとは?必要な場所と施工方法、断熱性能を保つための注意点を解説

こんにちは!MU設備です。

住宅の断熱について調べていると、「気流止め」という言葉を見かけることがあるのではないでしょうか。

断熱材や窓の性能に比べると目立ちにくい部分ですが、気流止めは、壁の中を通る不要な空気の流れを抑え、断熱材の性能を生かすために重要な役割を持っています。

ただし、すべての住宅で同じ場所に施工すればよいわけではありません。

床断熱か基礎断熱か、天井断熱か屋根断熱かによって、必要となる位置が変わります。

そこで、この記事では気流止めの基本から必要な場所、施工方法、現場で確認しておきたい注意点まで解説していきます。

工務店様や施工担当者様はもちろん、ご自宅の断熱について知りたい施主様も是非参考にしていただけると嬉しいです!

★株式会社如月建設様のYouTubeでMU設備の気密測定をご紹介いただきました★

この記事の監修者

監修者 MU設備代表 向井達哉
MU設備代表 向井達哉
本記事は、当社の広報部が作成し、気密測定技能者(IBECs認定)の資格を持つ代表向井達哉が監修しました。 MU設備は関西エリア(大阪府、兵庫県、京都府、奈良県、和歌山見、滋賀県)を中心に気密測定を専門に行っています。年間実績は約500棟。
気密測定技能者は、JIS A 2201「送風機による住宅等の気密性能試験方法」に基づく測定方法などを習得した専門技術者です。
IBECs公式サイトで気密測定技能者について確認する

気流止めとは?壁の中を流れる空気を抑えるための施工

では改めて気流止めについて見ていきましょう。

気流止めとは、壁と床、壁と天井などの接続部分で、壁の内部に入り込む空気の流れを抑えるための部材や施工のことです。

木造住宅では、建物の納まりによって、床下と壁の中、小屋裏がつながっている場合がありますよね。

床断熱・天井断熱の住宅でこうした経路が残っていると、冬には床下の冷たい空気が壁の中へ入り込み、壁を冷やす原因になり、間仕切り壁であっても、床下や小屋裏につながっていれば影響を受けることがあります。

そこで、壁の上下などに気流止めを設け、不要な空気の通り道を遮るわけです。

断熱材が入っていても気流止めは必要?

「壁に断熱材を入れているなら、それだけで十分では?」と思う方もいらっしゃるでしょう。

しかし、断熱材があることと、壁の中に不要な空気が流れ込まないことは別の話です。

たとえば、グラスウールなどの繊維系断熱材が施工されていても、床下などから壁内へ空気が流れ込む状態では、本来期待する断熱性能を発揮しにくくなります。

断熱材の厚さや種類を確認するときは、その周囲の空気の通り道まで含めて見ることが大切です。

気流止めと気密施工は何が違う?

気流止めと気密施工の違いが分からない工務店の男性

以前、こちらの記事で気密施工について解説しましたが、気流止めと気密施工は、どちらも空気の流れに関わりますが、着目する範囲が異なります。

気流止めは、主に床下や小屋裏から壁の内部へ入り込む気流を抑えるもの。

一方、気密施工は、住宅の気密層を連続させ、室内外の意図しない空気の出入りを抑えるために行います。

納まりによっては、気密層を連続させる施工が気流止めの役割も兼ねるため、必ず別々の部材を設けるという意味ではありません。

大切なのは、「どの空気の流れを、どこで止めるのか」を整理することです。

気流止めを施工しただけで住宅全体の気密性能が確認できるわけではありません。また、住宅全体のC値だけで、壁内の気流止めが適切かどうかを判断することもできません。

気流止めが必要な場所は断熱方式によって変わる

ここが、気流止めを考えるうえで特に押さえておきたいポイントです。

なぜなら、床下や小屋裏が断熱された範囲の外側にあるのか、それとも内側にあるのかによって、壁との境目で止めるべき気流が変わるからですね。

つまり、基本的な考え方を整理すると、次のようになります。

断熱方式気流止めを考える際の基本
床断熱床下から壁内へ空気が入り込まないよう、壁下部の納まりを確認する
基礎断熱床下が断熱範囲の内側にある場合、壁下部の気流止めは原則不要
天井断熱小屋裏と壁内がつながらないよう、壁上部の納まりを確認する
屋根断熱小屋裏が断熱範囲の内側にある場合、壁上部の気流止めは原則不要

床断熱では壁の下側を確認する

床断熱の住宅では、床面を境に室内と床下を分けます。

そのため、床下から外壁や間仕切り壁の内部へ空気が入り込む経路があれば、その部分を止める必要があるのです。

ただし、床下地合板などで既に経路が遮られている納まりもあるため注意が必要です。気流止め専用の部材が見当たらないからといって、それだけで施工不良とは判断できません。

空気の経路が、どの材料によって遮られているかを確認しましょう。

天井断熱では壁の上側も確認する

天井断熱の住宅では、天井面で室内と小屋裏を分けます。

壁の内部が小屋裏へ開いている場合は、その接続部分にも気流止めが必要です。

下側だけを処理しても、上側の経路が残っていれば、壁内への空気の出入りを十分に抑えられない可能性があるためです。

特に、外壁だけに意識を向けていると、間仕切り壁の上部を見落としやすくなりますので、「室内の壁だから関係ない」と考えず、小屋裏とのつながりを確認しておきましょう。

基礎断熱・屋根断熱では断熱範囲を確認する

基礎断熱では床下、屋根断熱では小屋裏を、断熱された範囲に含めます。

この場合、床断熱・天井断熱と同じ位置に気流止めを設ける必要はありませんが、基礎や屋根側で断熱・気密層を適切につなげる必要があります。

また、浴室だけ基礎断熱にするなど、住宅の中で断熱方式が切り替わることもあります。

「基礎断熱だからすべて不要」と一括りにせず、図面で断熱範囲をたどることが大切です。

気流止めの主な施工方法

気流止めには、専用製品を使う方法のほか、木材や面材などで経路を遮る方法があり、どれを採用するかは、新築か改修か、作業できるスペース、周囲の納まりなどによって変わります。

詳しく見ていきましょう。

専用の気流止め製品を使う

まず1つ目は専用の気流止め製品を使う、です。

断熱リフォームなどでは、フィルムに包まれた繊維系断熱材を圧縮し、壁の下部などへ差し込んで復元させる専用製品が使われることがあります。

狭い場所でも施工しやすい方法ですが、差し込むだけで完了するわけではありません。

周囲に隙間が残っていないか、筋交いや配線などに引っかかり、十分に納まっていない部分がないかを確認します。

圧縮や復元の方法、必要な寸法は製品ごとに異なるため、メーカーの施工要領に従いましょう。

木材や面材で空気の経路を遮る

次に新築時など、下地を組む段階で施工できる場合は、乾燥木材や床下地合板などを用いて気流を遮る方法があります。

この方法では、材料を入れる位置と、周囲との接続がポイントになり、大きな隙間をふさいでも、その脇に空気の通り道が残れば、気流止めとして十分に機能しないことがあります。

後から設備配管などを通す場合は、施工した部分に新たな経路ができないかも確認が必要です。

気密テープの貼り方と施工時の注意点はこちら

気流止め施工で注意したいこと

気流止めは、施工後に壁や床、天井で隠れてしまう部分が多い工事です。

そのため、材料を入れたことだけで判断せず、隠れる前に納まりを確認しておきたいところです。

筋交いや配線の周囲に隙間を残さない

壁の中には、筋交いや金物、電気配線などがあります。

こうした障害物がある部分では、部材が途中で引っかかったり、形状に追従できなかったりして、隙間が残ることがあります。

正面からは納まっているように見えても、奥側まで同じ状態とは限りません。

施工しにくい部分は、材料の選び方や施工順序から検討し、確認できるうちに写真などで記録しておくと、担当者間でも共有しやすくなります。

必要な換気・通気の経路をふさがない

気流止めで遮るのは、断熱性能に影響する不要な壁内の気流です。

外壁の通気層や、設計上必要な床下換気・小屋裏換気まで、まとめてふさぐものではありません。

「風が通る場所はすべてふさぐ」という判断は避け、止める気流と残す通気を区別しましょう。

断熱材を無理に詰め込まない

気流止め専用製品には、圧縮して施工するものがあります。ただし、その方法を通常の断熱材すべてに当てはめてよいわけではありません。

製品や工法ごとに、適した寸法や納め方があります。余った断熱材をとりあえず詰めるのではなく、対象となる部分に適した施工方法を選びます。

また、気流止めを入れる作業によって、周囲の床・天井断熱材をずらしたり、隙間をつくったりしないことも大切です。

後の工程で状態が変わっていないか確認する

施工時には問題がなくても、後から配管や配線を通したり、周囲の作業で部材を動かしたりすることがあります。

気流止めを施工した担当者と、設備工事の担当者が異なる現場では、施工位置と注意点を共有しておきましょう。

隠れる直前の確認を工程に組み込むことで、施工後にできた隙間も見つけやすくなります。

気流止めは後付けできる?既存住宅での確認ポイント

気流止めは、既存住宅でも後付けできる場合があることをご存じでしょうか。

床下や小屋裏から必要な部分へアクセスできれば、壁の仕上げを大きく取り壊さずに施工できるケースもあります。

ただし、床下の高さや点検口の位置、配管の配置などによって、作業できる範囲は変わります。壁の中の状態によっては、部分的な解体が必要になることもあるでしょう。

そのため、まず施工会社に現地を確認してもらい、施工可能な範囲を整理することが大切です。

寒さの原因が気流止めだけとは限らない

「家が寒いので、気流止めを入れれば改善しますか?」と考える方もいらっしゃるかもしれません。

気流止めが不足している住宅では改善につながる可能性がありますが、寒さには窓の断熱性能や断熱材の欠損、暖房の使い方なども関わります。

気流止めだけで室温や光熱費がどれくらい変わるかを、一律に示すことはできません。

床や天井の断熱改修を検討する際に、壁との接続部分も合わせて確認してもらうとよいでしょう。

後付け費用は施工範囲と作業条件で変わる

気流止めの後付け費用は、使用する材料だけでは決まりません。

床下・小屋裏へ入りやすいか、施工する壁がどれくらいあるか、内装を開ける必要があるかによって、作業量が変わるためです。

見積もりを依頼する際は、金額と一緒に、どこまで施工するのか、手が届かず施工できない箇所があるのかも確認しましょう。

気流止めの確認に気密測定は役立つ?

MU設備としてお伝えしたいのは、気密測定で分かることと、現場で別途確認する必要があることを分けて考えることです。

気密測定では、住宅全体の気密性能をC値などで確認できます。また、測定時の圧力差を利用して、室内へ空気が漏れ込む箇所を探すこともできます。

しかし、C値が良いからといって、すべての気流止めが適切に施工されていると断定することはできません。

図面・施工確認と測定を組み合わせる

気流止めの確認では、まず断熱範囲と必要な施工位置を図面で整理し、実際の納まりを現場で確認します。

そのうえで気密測定を行うと、住宅全体の気密性能や、室内外をつなぐ漏気の状況についても確認できるのでおすすめです。

図面と施工写真、現場確認、測定結果は、それぞれ役割が異なるため組み合わせて活用することで、施工状態をより具体的に把握しやすくなります。

改善を考えるなら、内装で隠れる前に確認する

完成後は、気流止めや気密層の接続部分が隠れ、確認や補修が難しくなります。

新築時に施工品質を確認したい場合は、気流止めの目視確認を適切な工程で行い、気密層が整った段階で中間気密測定を組み込む必要があります。

断熱・気密施工後の性能を、現場で確かめませんか?
MU設備では、住宅全体の気密性能を測定し、漏気箇所の確認や改善に向けたアドバイスを行います。
現場で確認した内容は写真付きで共有し、測定結果は試験結果報告書としてお渡しします。
内装で隠れる前の確認をご希望の方は、測定時期からご相談ください。

見積もり・相談無料|関西6府県対応|施主様・工務店様どちらも対応

関西で住宅の気密性能を確認するならMU設備へ

MU設備では、大阪府・兵庫県・京都府・奈良県・滋賀県・和歌山県を中心に、住宅の中間気密測定・完成後気密測定を行っています。

中間測定で大切にしているのは、C値の確認に加え、現場で漏気箇所を探して改善につなげることです。補修作業は基本的に工務店様側でご対応いただくため、現場の状況に合わせた改善方法をお伝えし、対応をサポートします。

また、確認した漏気箇所や補修後の状態は、説明を添えた写真で共有するとともに、測定結果を試験結果報告書としてお渡ししていますので、社内での情報共有や施主様へのご説明にお役立てください。

まとめ|気流止めは、断熱方式に合った場所へ施工することが大切

いかがでしたでしょうか。

気流止めは、床下や小屋裏から壁内へ入り込む不要な空気の流れを抑え、断熱材の性能を生かすための施工です。

床断熱・天井断熱では、外壁だけでなく間仕切り壁の上下にも目を向ける必要があります。一方、基礎断熱・屋根断熱では条件が変わるため、住宅ごとの断熱範囲を確認することが基本になります。

大切なのは、材料を入れることだけを目的にせず、どこからどこへ空気が流れるのかを考えて施工することです。

新築でもリフォームでも、断熱材の種類や厚さと合わせて、壁との接続部分がどう納まっているかを確認しておきましょう。

断熱・気密施工後の性能を、現場で確かめませんか?
MU設備では、住宅全体の気密性能を測定し、漏気箇所の確認や改善に向けたアドバイスを行います。
現場で確認した内容は写真付きで共有し、測定結果は試験結果報告書としてお渡しします。
内装で隠れる前の確認をご希望の方は、測定時期からご相談ください。

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