UA値とC値の違いとは?断熱性能と気密性能をわかりやすく解説【2026年】
この記事の結論
UA値とC値の違いは?
UA値は住宅の断熱性能、C値は気密性能を示す指標です。 UA値は設計段階で計算できますが、C値は建物を実際に測定して確認します。
こんにちは!MU設備です。
家づくりについて調べていると、「UA値」と「C値」という言葉を目にすることがありますよね。
どちらも住宅の性能に関わる数値ですが、「何が違うの?」「どちらを重視すればよいの?」と、少し分かりにくく感じている方もいらっしゃるのではないでしょうか。
結論からお伝えすると、UA値は住宅の「断熱性能」、C値は「気密性能」を表す指標です。どちらも数値が小さいほど、それぞれの性能が高いことを示します。
ただし、ここで知っていただきたいのが、UA値が良いからといって、C値まで良いとは限らないということ。
MU設備では関西を中心に住宅の気密測定を行っていますが、実際の現場では、配管や配線のまわりなどに漏気箇所が見つかることがあります。断熱材や窓の仕様だけでは確認できない部分ですね。
この記事では、UA値とC値の違いから、数値の見方、家づくりで確認しておきたいポイントまで、現場の事例も交えながら解説します。
この記事の監修者

MU設備代表 向井達哉
気密測定技能者。MU設備は、大阪府・兵庫県・京都府・奈良県・滋賀県・和歌山県を中心に、中間気密測定・完成後気密測定を行っています。年間の測定実績は約500棟。漏気箇所の確認や改善アドバイスにも対応しています。
気密測定技能者は、IBECsの養成講習などを通じて、JIS A 2201に基づく気密性能の測定方法を習得し、登録された専門技術者です。詳しくはIBECs公式サイトの気密測定技能者養成事業をご確認ください。
UA値とC値の違いを比較|断熱性能と気密性能は別のもの
では早速ですが、まずはUA値とC値の違いを整理してみましょう。
| 比較項目 | UA値 | C値 |
|---|---|---|
| 表す性能 | 断熱性能 | 気密性能 |
| 名称 | 外皮平均熱貫流率 | 相当隙間面積 |
| 分かること | 壁や窓などを通した熱の伝わりやすさ | 住宅の隙間の量 |
| 単位 | W/(㎡・K) | ㎠/㎡ |
| 確認方法 | 図面や建材の仕様をもとに計算 | 実際の建物で気密測定を行って算出 |
| 数値の見方 | 小さいほど断熱性能が高い | 小さいほど気密性能が高い |
たとえば「UA値0.46」「C値0.5」と聞くと、似たような数字に見えるかもしれません。しかし、単位も調べている内容も違うため、数字の大小を直接比べることはできません。
「熱が逃げにくいか」と「空気が隙間から出入りしにくいか」を、別々に確認していると考えると分かりやすいでしょう。
UA値とは?壁や窓などの断熱性能を表す数値
数値が小さいほど、外皮を通して熱が伝わりにくい
UA値は「外皮平均熱貫流率」といい、屋根・天井、外壁、床、窓、ドアなどを通して、どれくらい熱が逃げやすいかを表します。
「外皮」とは、住宅の室内と外部を隔てる部分のこと。UA値は、室内外の温度差が1℃のときに外皮を通して失われる熱の量を、外皮全体の面積で割って求めます。国土交通省「省エネ基準の概要」でも、外皮面積あたりの熱の伝わりやすさを表す指標として説明されています。
難しい名称ですが、家づくりではまず、「UA値が小さいほど、壁や窓などを通した熱の移動を抑えやすい」と押さえておけば大丈夫です。
ただし、UA値が半分になれば、光熱費もそのまま半分になるわけではありません。実際の冷暖房費には、住宅の大きさや地域の気候、日射、換気、設備の効率、生活の仕方、そして気密性能も関係するためです。
UA値は図面や建材の仕様から計算する
UA値は、使用する断熱材の種類や厚さ、窓やドアの性能、それぞれの面積などをもとに計算します。そのため、住宅が完成する前の設計段階でも確認できます。
ただし、計算上の性能を実際の住宅で発揮するには、設計どおりに施工されていることが前提。断熱材に隙間や欠損があれば、計算だけでは捉えきれない熱の移動が生じることもあります。
また、UA値には換気による熱の損失は含まれず、施工で生じた隙間の量を測っているわけでもありません。UA値の計算書だけで、住宅の気密性能まで確認できるわけではないのです。
C値とは?住宅にどれくらいの隙間があるかを表す数値
数値が小さいほど、床面積あたりの隙間が少ない
C値は「相当隙間面積」と呼ばれ、住宅の床面積1㎡あたりに、どれくらいの隙間があるかを示します。単位は「㎠/㎡」です。
正確には、測定で求めた「総相当隙間面積」を、測定対象となる「実質延べ床面積」で割って算出します。この床面積には建物の条件に応じた算定方法があり、建築確認上の延べ床面積と必ずしも同じではありません。詳しくは気密測定器メーカーによる実質延べ床面積の解説をご覧ください。
たとえば、実質延べ床面積が100㎡で、総相当隙間面積が50㎠なら、C値は「50÷100=0.5㎠/㎡」となります。
なお、この隙間面積は、空気の流れから換算したものです。実際に壁へ50㎠の穴が1つ開いている、という意味ではありません。
C値の計算や数値の見方については、「C値とは?計算方法・目安・気密測定との関係」でも詳しく解説しています。
実際のC値は、建物で測定しなければ分からない
UA値との大きな違いが、ここです。
C値を確認するには、専用の送風機などを使って室内外に圧力差をつくり、そのときの空気の流量を測定する必要があります。目で見える隙間を足し合わせたり、図面から予想したりするだけでは、実際のC値は確定できません。
同じ断熱材や窓を使っていても、配管・配線の貫通部、気密シートの継ぎ目、窓まわりなどの施工状態によって、隙間の量が変わるためです。
住宅会社から「C値0.5以下を目指しています」と説明された場合も、それが目標なのか、自分の住宅で測った結果なのかは分けて確認しておきたいですね。
UA値とC値はどちらが重要?片方だけでは判断できない理由
ここまで読むと、「結局、どちらを優先すればよいの?」と思われるかもしれません。
MU設備としてお伝えしたいのは、断熱と気密は、どちらか一方で代わりができるものではないということです。
断熱性能の高い壁や窓を採用しても、建物に隙間が多ければ、そこを通って外気が入り込んだり、室内の空気が漏れたりします。反対に、隙間が少ない住宅でも、壁や窓の断熱性能が低ければ、部材を通して熱が移動しやすい状態は残ります。
つまり、熱が移動する経路が違うため、それぞれに対策が必要なのです。UA値からC値を求めたり、C値からUA値へ換算したりすることもできません。
もちろん、両方の数値が良ければ自動的に一年中快適になる、というわけでもありません。窓から入る日射や換気の計画、エアコンの配置なども、住み心地に関わります。
「どちらの数字が良いか」だけを見るのではなく、断熱と気密を確保したうえで、換気・日射・空調まで考えることが大切です。高性能住宅で見落としやすい点は、「高気密高断熱住宅のデメリットと対策」でもご紹介しています。
UA値とC値の目安は?数値を見るときの注意点
UA値は建設地の地域区分と断熱等級を確認する
UA値を確認するときに参考になるのが、「断熱等性能等級」です。地域の気候に合わせて基準が設けられており、同じ等級でも地域区分によって求められるUA値が異なります。
たとえば、戸建住宅の「6地域」におけるUA値の基準は、次のとおりです。
| 断熱等性能等級 | UA値の基準(6地域) |
|---|---|
| 等級4 | 0.87W/(㎡・K)以下 |
| 等級5 | 0.60W/(㎡・K)以下 |
| 等級6 | 0.46W/(㎡・K)以下 |
| 等級7 | 0.26W/(㎡・K)以下 |
上の表はUA値の基準のみを抜き出したものです。等級の評価には、冷房期の日射の入りやすさを表す「ηAC値」や結露防止対策など、ほかの条件も関係します。国土交通省「住宅性能表示制度における省エネ性能に係る上位等級の創設」で確認できます。
関西でも建設地によって地域区分が異なるため、「関西ならこの数値」と一括りにはできません。住宅会社には、自分の建設地の地域区分と、計画している住宅のUA値をセットで確認しましょう。
C値は目標だけでなく、測定条件と結果を確認する
C値については、住宅会社が「1.0㎠/㎡以下」「0.5㎠/㎡以下」などの目標を設けている場合があります。
ただし、これらを「この数値以下なら必ず快適」といった一律の合格ラインにするのは適切ではありません。また、断熱等級の高さからC値が分かるわけでもありません。
まずは、住宅会社がどのC値を目標としているのか、そして自分の住宅でも測定して確かめるのかを確認することが重要です。
他の住宅と比較するときは、中間測定なのか完成後測定なのか、測定対象や開口部の処理条件がどうなっているかにも注目しましょう。
家づくりでUA値・C値を確認するときのポイント
UA値はモデルプランではなく、自分の住宅の値を見る
住宅会社のホームページやカタログに掲載されたUA値が、標準的なモデルプランの数値という場合もあります。
同じシリーズの商品でも、窓の大きさや数、建物の形状、採用する仕様によってUA値は変わります。そこで確認したいのが、「このUA値は、私が建てる家の図面で計算したものですか?」という点です。
設計途中で窓や断熱材の仕様を変えた場合は、その変更が計算に反映されているかも確認しておくと安心ですね。
C値は中間測定と完成後測定の役割を分けて考える
C値を測るなら、タイミングも大切です。
気密層ができ、内装などで隠れる前に行う中間気密測定では、漏気箇所が見つかった場合に、まだ補修しやすい状態で確認できます。測定が可能になる工程は工法によって異なるため、施工会社と測定業者で事前に調整します。
一方、完成後の測定は、工事を終えた時点の気密性能を確認するためのもの。中間測定後に配管や配線の工事が入れば、隙間の状態が変わる可能性もあります。
**中間測定で改善の機会をつくり、完成後測定で最終的な状態を確かめる。**それぞれの役割を踏まえて計画することがポイントです。
具体的な段取りは、「気密測定のベストなタイミングはいつ?」で詳しく解説しています。
数値が目標に届かなかったときの対応と報告内容も確認する
測定を依頼するときは、「C値を教えてもらえるか」だけでなく、目標に届かなかった場合にどのような対応をするかも確認しておきましょう。
漏気箇所を探すのか、補修は誰が担当するのか、補修後に再測定するのか。事前にすり合わせておけば、結果が出てから対応に迷いにくくなります。追加費用の有無も、あわせて確認しておきたいところです。
また、試験結果報告書があれば、測定結果や条件を後から振り返れます。漏気箇所や補修後の写真も残してもらえると、現場で聞いた説明を家族や施工担当者と共有しやすくなるでしょう。
MU設備の測定事例|漏気箇所の補修でC値が改善
ここで、実際にMU設備が行った気密測定の事例をご紹介します。
和歌山県の木造2階建て住宅では、中間気密測定で確認した漏気箇所への対応により、初回測定時のC値0.40㎠/㎡が、補修後には0.26㎠/㎡に改善しました。

この現場では、浴室の配管まわりや、電気配線のまわりに加え、下屋の垂木まわりでも漏気が見つかりました。特に下屋の取り合い部分は、形状が複雑で、目視や作業がしにくい箇所でした。
こうした事例からも、図面や建材の仕様を確認することと、現場の隙間を確かめることは、それぞれ役割が違うと分かりますね。写真と詳しい内容は、和歌山県の中間気密測定事例でご紹介しています。
なお、この事例で確認できるのは気密性能の改善であり、UA値の改善を示すものではありません。補修できる範囲や改善の程度も、建物の状態によって異なります。
断熱性能が分かっても、実際の隙間の量は測定しなければ分かりません。
MU設備では有資格者が気密性能を測定し、漏気箇所の確認や改善アドバイスまで対応します。
関西6府県に対応|見積もり・相談無料|施主様・工務店様どちらも対応
MU設備にお寄せいただいたお客様の声
初めて気密測定を依頼するときは、「数値の説明についていけるかな」「気になることを質問してもよいのかな」と、不安に感じることもあると思います。
建売住宅の引き渡し前にご依頼いただいたお客様からは、事前の電話確認や当日の説明について、安心につながったというお声をいただいています。また、漏気箇所の特定が、その後のホームインスペクションに役立ったこともお伝えいただきました。



MU設備では、C値の意味や測定内容を分かりやすくご説明し、疑問にも一つひとつ対応しています。現場で確認した漏気箇所や補修後の状態は、説明を添えた写真をメールで共有し、測定結果は試験結果報告書としてお渡しします。
まとめ|UA値は断熱、C値は気密。自分の住宅で両方を確認しましょう
いかがでしたでしょうか。
UA値は、壁や窓などを通した熱の伝わりやすさを表す断熱性能の指標です。一方、C値は、住宅にどれくらいの隙間があるかを表す気密性能の指標であり、実際の建物で測定して確認します。
大切なのは、「UA値が良いから気密も大丈夫」「C値が良いから断熱も十分」と考えないこと。それぞれ別の性能なので、片方の数値だけでは判断できません。
これから家を建てる方は、自分の住宅のUA値とあわせて、気密測定を行うか、いつ測るか、目標に届かなかったときにどう対応するかも確認しておきましょう。
MU設備は、大阪府・兵庫県・京都府・奈良県・滋賀県・和歌山県を中心に、中間気密測定・完成後気密測定に対応しています。「UA値は聞いているけれど、C値は分からない」「施工中に漏気箇所まで確認したい」という方は、お気軽にご相談ください。
断熱性能が分かっても、実際の隙間の量は測定しなければ分かりません。
MU設備では有資格者が気密性能を測定し、漏気箇所の確認や改善アドバイスまで対応します。
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