高気密高断熱住宅のデメリット7選|後悔しないための対策を専門業者が解説
こんにちは!MU設備です。
高気密高断熱住宅は、外気温の影響を受けにくく、冷暖房効率を高めやすい住宅として注目されています。
一方で、「高気密高断熱にしたのに思っていたほど快適ではなかった」「高性能住宅にもデメリットがあると聞いて不安」という方もいらっしゃるのではないでしょうか。
結論からお伝えすると、高気密高断熱住宅にも注意すべき点はあります。
ただし、ここで大切なのは、高気密高断熱そのものが悪いわけではないということです。
住宅の快適性は、断熱性能だけで決まりません。気密性能、換気、日射、空調、そして施工精度まで含めて考える必要があります。
MU設備では関西を中心に多くの住宅で気密測定を行っていますが、図面上では十分な性能が期待できる住宅でも、実際に測ってみると予想以上の隙間が見つかることがあります。
この記事では、そうした現場での経験も踏まえながら、高気密高断熱住宅で考えておきたい7つのデメリットと対策を解説します。
高気密高断熱住宅にデメリットはある?
では早速ですが、まず前提として、高気密高断熱住宅には多くのメリットがあります。
室内の温度を保ちやすく、冷暖房効率の向上も期待できますし、部屋ごとの温度差を小さくしやすい点も魅力でしょう。
しかし、「高気密高断熱」という言葉だけを見て住宅を選んでしまうと、思わぬギャップを感じることも。
たとえば、断熱材の性能が高くても、住宅に隙間が多ければ外気が入り込みます。
反対に、気密性能が高くても、日射計画や換気計画が適切でなければ、夏場の暑さや湿気が気になることもあるでしょう。
つまり、高気密高断熱住宅は、性能を高めれば自動的に快適になる住宅ではありません。
設計と施工、さらに実際の性能確認まで含めて初めて、その良さを発揮しやすくなります。
高気密高断熱住宅の7つのデメリット
ではここからは具体的に高気密高断熱住宅のデメリットについて見ていきましょう。
1.建築費用が高くなりやすい
まず考えておきたいのが、建築コスト。
断熱性能を高めるためには、高性能な断熱材やサッシ、ガラス、玄関ドアなどを採用することが多くなりますし、さらに気密性能まで高めようとすれば、配管や配線まわりなど、住宅の細かな部分まで丁寧な施工が求められます。
しかし当然ながら、標準的な仕様と比べて材料費や施工費が上がるケースも珍しくありません。
ただし、初期費用だけを見て「高い」と判断するのも少し早いでしょう。
住宅の断熱・気密性能が高まり、冷暖房効率が良くなれば、入居後の光熱費を抑えられる可能性があります。
大切なのは、必要以上に高性能な設備を入れることではなく、予算と住宅性能のバランスを考えることです。
2.高断熱でも夏に暑く感じる場合がある
「高気密高断熱住宅なら、夏も涼しいはず」と、考える方も多いのではないでしょうか。
確かに、断熱性能が高い住宅は外からの熱を伝えにくくする効果が期待できますが、窓から大量の日射が入る住宅では、室内に取り込まれた熱が逃げにくくなり、かえって暑さを感じるケースもあるのです。
特に西日が強く入る間取りや、日射を遮る軒・庇が十分でない住宅では注意が必要となります。
また、2階や吹き抜けに熱が集まりやすい間取りでは、エアコンの配置や能力によって室温に差が生じることもあるでしょう。
このため、夏の快適性を考えるときは「断熱性能」だけでは足りません。
そのため、窓の位置、日射遮蔽、空調計画まで含めて考えることが重要です。
詳しくは、こちらの記事でも解説しています。
3.換気計画がより重要になる
気密性能が高い住宅では、意図しない隙間から空気が出入りしにくくなり、これは計画換気を行ううえでメリットでもあります。
一方で、換気設備が適切に設計されていなかったり、フィルターが汚れていたりすると、室内の空気環境に影響が出る可能性が。
ちなみに、「高気密だから息苦しくなる」という意味ではありません。
むしろ住宅の気密性能が確保されているからこそ、給気口から入った空気を想定したルートで排気しやすくなります。
ところが建物に大きな隙間があると、本来空気を取り込みたい場所ではなく、壁や床の隙間から外気が入ってくることがあります。
これでは、せっかく計画した換気経路がうまく機能しません。
高気密住宅では、気密と換気を別々に考えないことがポイントになります。
4.結露やカビへの対策も欠かせない
「高気密住宅はカビが生えやすい」
という話を耳にすることがあります。
しかし、気密性が高いこと自体がカビの原因になるわけではありません。
問題になるのは、湿気の管理がうまくできていない場合です。
たとえば室内の湿度が高い状態が続いたり、断熱材の施工が不十分な場所があったりすると、部分的に表面温度が下がり、結露が発生することがあります。
さらに気密施工に不備があると、室内の湿った空気が壁の内部へ入り込む可能性も否定できません。
壁の中で結露が起きれば、室内からは気付きにくい点も厄介です。
高気密高断熱住宅では、断熱材だけを見るのではなく、気密・換気・湿度管理を一つの仕組みとして考える必要があります。
5.設備のメンテナンスを怠れない
高性能住宅では、換気設備や空調設備が住宅の快適性に大きく関わります。
そのため、入居して終わりではありません。
たとえば24時間換気のフィルターが目詰まりすると、換気量が低下することがありますし、熱交換型換気を導入している住宅でも、定期的な清掃や部品交換が必要になるケースがあるのです。
「高気密高断熱だから何もしなくても快適」というわけではなく、性能を維持するためのメンテナンスも必要だと考えておきましょう。
住宅会社を選ぶ際には、設備の性能だけでなく、入居後の管理方法まで確認しておくと安心ですね。
6.施工精度によって実際の性能に差が出る
MU設備として、特に知っていただきたいのがこの点です。
住宅会社から、「高断熱仕様です」「高気密住宅です」と説明を受けることがありますが、使っている断熱材や窓が同じだからといって、すべての住宅が同じ性能になるわけではありません。
実際の住宅には、電気配線や水道管、換気ダクト、窓、基礎など、多くの貫通部分があり、こうした部分の処理が不十分であれば、そこから空気が漏れてしまうからです。
外から見ただけでは分からないケースも少なくありません。
そこで重要になるのが、気密測定です。
断熱性能を表すUA値は設計段階で計算できますが、住宅の隙間量を表すC値は、実際の建物で測定しなければ確認できません。
MU設備が行った中間気密測定でも、最初の測定結果から漏気箇所を確認し、補修後にC値が向上した事例が多くあります。
このように、気密測定は単に数値を見るためだけの作業ではありません。
施工状態を確認し、改善につなげるための検査として活用できるのが大きな特徴です。
7.完成後では修正が難しくなることがある
ちなみにですが、気密性能に問題があったとしても、施工途中なら補修できることがあります。
ところが、壁紙やボードまで施工された完成後では、隙間の場所によっては簡単に手を入れられません。
これが完成測定だけでは分からない部分です。
完成後の気密測定には、「最終的にどの程度の性能だったのか」を確認する意味がありますが、中間気密測定は役割が違います。
施工途中で一度測ることで、目標のC値に達していなければ、その段階で漏気箇所を探せるのです。
たとえば配管や配線の周辺から空気が漏れていれば、壁を仕上げる前に補修できる可能性があります。
そのためMU設備では、住宅の品質確認という観点からも、中間気密測定には大きな価値があると考えています。
「高気密仕様」と説明されていても、実際のC値は測定しなければ分かりません。
MU設備では専用の測定器を使用し、住宅全体の気密性能を確認します。
中間測定では、漏気箇所の確認や改善につながるアドバイスも行っています。
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高気密高断熱住宅で後悔しないために確認したいこと
ここまで読むと、「高気密高断熱住宅って、意外と難しいのでは?」と感じるかもしれません。
しかし、必要以上に心配する必要はありません。
ポイントを押さえて計画・確認すれば、多くのリスクは減らせます。
ここからは高気密高断熱住宅で後悔しないために確認したいことを見ていきましょう。
UA値だけでなくC値にも注目する
まずはこちら。
住宅性能の説明では、UA値をよく目にしますよね。
UA値は住宅の断熱性能を判断するうえで重要な指標ですが、UA値が良いからといって、気密性能まで高いとは限りません。
断熱材の性能が高くても、住宅に多くの隙間があれば外気は出入りするためです。
可能であれば住宅会社に、「この家は気密測定を行いますか?」と聞いてみてください。
さらに、「どのくらいのC値を目標にしていますか?」
まで確認できると、より具体的に性能を把握できます。
できれば中間気密測定も検討する
前述したように、気密測定を行うのであれば完成時だけではなく、中間測定も検討する価値があります。
中間測定のメリットは、まだ補修できる状態で性能を確認できること。
測定結果が目標に届かなければ、漏気箇所を探し原因となる隙間が見つかれば、その場で施工担当者に共有し、補修できる場合もあります。
完成後に「数値が悪かった」と分かるより、施工中に確認できた方が改善しやすいのは言うまでもありませんね。
日射と空調まで含めて設計する
快適な住宅をつくるには、断熱材の厚さだけでは判断できません。
夏の日射をどのように防ぐか。
冬にはどの程度太陽熱を取り込むか。
エアコンをどこに設置し、どの範囲を空調するのか。
といった要素が住宅の快適性を左右します。
高気密高断熱住宅を検討する際には、「UA値はいくつか」だけでなく、一年を通して室内環境をどうコントロールする設計なのかまで聞いてみると良いでしょう。
換気設備の使い方も確認しておく
住宅が完成した後、実際に換気設備を使うのは施主様自身。
そのため、入居前に使い方やメンテナンス方法を理解しておくことも大切です。
・フィルターはどの程度の頻度で清掃するのか。
・交換が必要な部品はあるのか。
・換気設備を停止してはいけない理由は何なのか。
上記のような基本的な情報を知っているだけでも、入居後のトラブルを防ぎやすくなるため、押さえておきましょう。
「高気密」という言葉だけでは性能は分からない
昨今、住宅会社のWebサイトを見ると「高気密高断熱住宅」という表現をよく見かけますよね。
しかし、高気密という言葉だけでは、その住宅に実際どの程度の隙間があるのかは分かりません。
ここが気密性能の難しいところなのと、同じ住宅会社が建てた住宅でも、施工する職人や建物の形状、配管・配線の数などによって、結果が変わる可能性があります。
だからこそ、過去の施工実績だけで判断するのではなく、自分が建てている住宅そのものを測ることに意味があります。
MU設備では数値の改善の対応も行なっております
MU設備では気密測定を行うだけではなく、数値を改善するための対応にも寄与させていただいております。
以下は弊社の事例ですが、初回測定時C値0.36㎠/㎡が補修後C値0.25㎠/㎡に改善されました。

▼赤丸
電気配線まわりから漏気があったためウレタン処理を行いました。
▼黄色丸
浴室管まわりから漏気があったためウレタン処理を行いました。
▼青丸
ダクトまわりから漏気があったためウレタン処理を行いました。
▼緑丸
サッシまわりから漏気があったためウレタン処理を行いました。
他の事例に関してはこちらのページでご紹介しておりますのでぜひご覧ください。
MU設備にお寄せいただくお客様の声
ここでは実際にMU設備で気密測定をさせていただいたお客様から届いたメッセージの一部をご紹介させていただきます。



「高気密仕様」と説明されていても、実際のC値は測定しなければ分かりません。
MU設備では専用の測定器を使用し、住宅全体の気密性能を確認します。
中間測定では、漏気箇所の確認や改善につながるアドバイスも行っています。
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まとめ|高気密高断熱住宅は「性能を確認すること」が大切
いかがでしたでしょうか。
高気密高断熱住宅には、建築コストや換気、日射、結露、設備のメンテナンスなど、事前に理解しておきたい点があります。
中でもMU設備が特にお伝えしたいのは、設計上の性能と実際に建った住宅の性能は別物だということ。
断熱性能は図面から計算できます。
一方、気密性能は現場の施工状態に左右されるため、実際に測らなければ分かりません。
だからこそ、「高気密住宅だから大丈夫」と考えるのではなく、
「実際にどれくらいの性能が出ているのか確認する」という考え方が重要になります。
高気密高断熱住宅は、きちんと設計・施工され、その性能が確認できれば、快適な住まいをつくるための大きな助けになります。
MU設備では、関西を中心に住宅の気密測定を行っています。
「施工中に一度性能を確認しておきたい」
「住宅会社とは別の第三者に測定してもらいたい」
「C値だけでなく、どこから漏気しているか確認したい」
といった方は、お気軽にご相談ください。
「高気密仕様」と説明されていても、実際のC値は測定しなければ分かりません。
MU設備では専用の測定器を使用し、住宅全体の気密性能を確認します。
中間測定では、漏気箇所の確認や改善につながるアドバイスも行っています。
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