サッシの隙間はなぜできる?隙間風の原因と施工時に確認したい気密処理
こんにちは!MU設備です。
今週の水曜日は寒かったですね。もうすぐ冬が来るかもしれません。
ところで、「窓を閉めているのに、サッシの近くへ行くと冷たい空気を感じる」と感じたことはありませんか?
あるいは、サッシと壁の境目に隙間が見えて「この状態で大丈夫なの?」と気になったことはないでしょうか。
サッシは開閉する建具なので、製品の構造上必要な隙間もあります。
そのため、見た目にわずかな隙間があるだけで、すぐに施工不良や気密不足と判断することはできません。
一方で、パッキンや建付けだけではなく、サッシ枠と住宅の躯体との取り合いに隙間が残り、そこから空気が入っているケースもあります。
特に新築住宅では、サッシ本体の性能だけでなく、枠の周囲と住宅の気密層がどのようにつながっているかも重要です。
そこでこの記事では、サッシに隙間ができる原因や隙間風を感じる理由、施工時に確認しておきたい気密処理について解説しますので是非ご覧ください!
★株式会社如月建設様のYouTubeでMU設備の気密測定をご紹介いただきました★
サッシに隙間があるのは問題?

まず知っておきたいのが、サッシは完全に隙間のない構造ではないということです。
引き違い窓やすべり出し窓などの開閉できる窓には、障子を動かしたり、金物を作動させたりするために一定のクリアランスがあります。
また、窓の種類によっては雨水を外へ排出するための経路が設けられているため、見える隙間をすべて塞げばよいわけでもありません。
実際の気密性は、サッシの構造やパッキン、戸当たりなどを組み合わせて確保されています。
そのため、サッシに隙間が見えるという理由だけで問題と判断するのではなく、窓を閉めた状態でも空気の流れを感じるのか、パッキンが正常に接触しているのかといった点まで確認する必要があります。
さらに新築住宅では、もう一つ確認したい場所があるのですが、それが、サッシそのものではなく、サッシ枠と住宅の躯体との間です。
サッシに隙間ができる主な原因

そもそも、サッシの近くで隙間風を感じる場合、原因は一つとは限りません。
製品側の状態だけでなく、施工時の納まりや周囲の気密処理まで含めて考えることが大切です。
具体的に見ていきましょう。
パッキンが劣化・変形している
まず一つ目がパッキンについてです。
窓を閉めたときの気密性を確保するため、サッシにはパッキンや気密材が使われています。
長期間使用すると、こうした部材が硬くなったり、一部が変形したりして、窓を閉めたときの密着状態にばらつきが出ることがあります。
その結果、部分的に空気が通りやすくなり、サッシの近くで隙間風を感じる原因になることも。
パッキンが外れている、切れている、明らかに変形しているといった状態が見られる場合は、製品に合った方法で交換や調整が必要か確認しましょう。
サッシの建付けがずれている
次に、開閉を繰り返す窓では、建付けの状態によって障子と枠の接触具合が変わることがあります。
たとえば、窓を閉めても左右や上下のどこかに偏りがある場合、パッキンが均等に接触せず、一部分だけ空気が通りやすくなる可能性があります。
引き違い窓の場合は、戸車やクレセントなどの調整状態が関係することもあるため、隙間が気になるからといって、すぐに市販のテープなどで塞ぐのはおすすめできません。
調整できる範囲や方法は製品ごとに異なるため、取扱説明書を確認するか、施工会社やメーカーへ相談すると安心です。
サッシ枠と躯体の間に隙間が残っている
新築住宅の気密施工で特に確認したいのが、サッシ枠と建物側との取り合いです。
窓を設置する際は、柱や間柱などでつくられた開口部へサッシ枠を取り付けますが、枠と躯体の間には施工上の隙間ができます。
この部分を住宅の気密層へ適切につながなければ、窓そのものをしっかり閉めていても、枠の周囲から空気が移動する可能性があります。
つまり、「サッシから風が入っている」と感じても、必ずしも障子と枠の隙間が原因とは限らないのです。
サッシまわりの気密処理が途切れている
サッシ枠と躯体の間を処理していても、気密層との接続部分にわずかな隙間が残る場合があります。
特に確認したいのが、四隅や下端、材料同士が重なる場所です。
平らな部分は処理しやすい一方、角や段差では気密テープが浮いたり、発泡ウレタンなどが十分に充填されていなかったりすることも考えられます。
大切なのは、気密材料を使用したかどうかではありません。
サッシの周囲から壁の気密層まで、空気の通り道を残さず連続しているかを見る必要があります。
サッシの隙間から風を感じるのはなぜ?

窓の近くに立ったとき、「閉めているのに風が来る」と感じることがあります。
ここで注意したいのが、本当に外から空気が入っている場合と、窓まわりの温度差によって寒く感じている場合があることです。
サッシまわりから実際に空気が入っている
パッキンや建付け、枠と躯体の取り合いなどに空気の通り道があれば、屋外から室内へ空気が入り込むことがあるのですが、特に冬場は外気温が低いため、わずかな漏気でも冷たい風として感じやすくなります。
住宅内では、換気設備や屋外の風、室内外の温度差などによって圧力差が生じるため、隙間がある場所から空気が入りやすくなることも。
窓の近くで明らかな空気の動きを感じる場合は、サッシ本体だけでなく枠まわりまで確認したいところです。
窓の表面で冷やされた空気が下がっている
窓際が寒いからといって、必ずしも隙間風が入っているとは限りません。
冬場はガラスやサッシの表面温度が低くなり、その周辺の空気が冷やされて床付近へ流れることがあります。
いわゆるコールドドラフトと呼ばれる現象で、実際には外から空気が入っていなくても、足元に冷たい空気の流れを感じる場合があります。
そのため、「窓の近くが寒い」という感覚だけでは、漏気なのか断熱による影響なのかを判断するのは難しいところです。
サッシの隙間で確認したい場所

サッシまわりで空気の流れが気になる場合は、窓全体をなんとなく見るのではなく、場所を分けて確認すると原因を整理しやすくなります。
障子とサッシ枠の間
まず確認したいのが、開閉する障子とサッシ枠が接する部分です。
窓を閉めた状態で、左右や上下に大きな偏りがないか、パッキンが外れていないかなどを見てみましょう。
ただし、製品の構造上必要な隙間もあるため、見た目だけで異常とは判断できません。
窓を閉めたときのガタつきや、特定の場所だけ空気を感じるといった症状と合わせて確認することがポイントです。
パッキンの角や継ぎ目
パッキンは全体がきれいに見えても、角や継ぎ目だけ変形したり、外れたりしている場合があります。
その部分だけ密着が弱くなれば、小さな空気の通り道になる可能性もあります。
特に長期間使用しているサッシでは、パッキンの硬化やひび割れも含めて確認しておきたいところです。
サッシの四隅
新築時の気密施工では、サッシ枠の四隅も重要な確認ポイントになります。
縦枠や上枠の直線部分がきれいに処理されていても、角でテープが重なったり、材料に段差があったりすると隙間が生まれることがあります。
見た目では処理されているようでも、端部が浮いていれば空気が通る可能性があるため、施工後の状態まで確認する必要があります。
サッシ下端と床・壁との取り合い
掃き出し窓などでは、サッシの下端と床まわりの取り合いも確認しておきたい場所です。
サッシの種類や住宅の工法によって納まりは変わりますが、壁側から続いてきた気密ラインが開口部の下側で途切れていないかを確認します。
また、外部側には雨水を排出するために必要な部分もあるため、隙間に見える場所を自己判断で塞ぐのではなく、気密側と排水側を分けて考えることが重要です。
新築時に確認したいサッシまわりの気密処理
ここからは、新築住宅でサッシを取り付ける際に、気密という視点から確認したいポイントを見ていきましょう。
具体的な施工方法は、住宅の工法や断熱・気密仕様、採用するサッシによって異なります。
そのため、設計図書やメーカーの施工要領を確認したうえで、その住宅に合った方法で気密ラインを連続させることが前提ですね。
サッシ枠と躯体の隙間を処理する
まず前提として、サッシ枠と柱などの間には施工上の隙間ができるため、住宅の仕様に合わせて気密処理を行います。
気密テープや発泡ウレタンなどが使われることがありますが、使用する材料は納まりによって異なります。
ここで重要なのは、隙間へ材料を入れたという事実だけではありません。
枠の周囲を通じて室内外がつながる空間が残っていないか、施工後の状態まで確認することが大切です。
壁の気密層とサッシ枠をつなぐ
壁側に防湿気密シートなどを使用している住宅では、その気密層をサッシの開口部まで連続させるのですが、サッシ枠の直前でシートが途切れたり、接続部分に隙間が残ったりすれば、その場所が漏気経路になる可能性があります。
特に四隅は処理が複雑になりやすいため、テープの浮きやしわがないかまで確認したいところです。
後から見えなくなる前に確認する
サッシまわりの気密処理は、内装が進むと仕上げ材に隠れて見えなくなる部分があります。
完成後に窓付近から漏気が見つかったとしても、枠と躯体の取り合いへ簡単に手を入れられるとは限りません。
そのため、サッシの取り付けと気密層の施工が終わり、まだ補修できる段階で状態を確認しておくことが重要です。
気密測定でサッシまわりの漏気は確認できる?
気密測定では、住宅全体にどの程度の隙間が存在するのかをC値として確認できます。
さらに、建物を測定に必要な圧力状態にしたうえでサッシまわりを確認すると、枠や取り合い部分などから空気が入っている場合、その流れを現場で確認できることがあります。
ただし、C値を見ただけで「サッシに問題がある」と判断することはできません。
住宅には配管や電気配線、玄関、床と壁の取り合いなど、漏気につながる場所が複数存在するためです。
そのためMU設備では、C値の測定だけで終わらず、測定中に現場を確認しながら漏気している場所を探していきます。
中間気密測定なら漏気箇所を補修しやすい
サッシ枠と躯体の取り合いなどを確認するのであれば、内装で隠れる前に行う中間気密測定が有効です。
漏気が見つかった場合でも、施工途中であれば気密テープや発泡ウレタンなどの状態を確認し、工務店様側で補修できる可能性があるからですね。
完成してから原因を探すよりも、気密層が見える段階で確認した方が、施工状態と漏気箇所を結びつけやすくなります。
サッシの隙間風は、窓そのものだけでなく、枠と躯体の取り合いから発生している場合もあります。
MU設備では中間気密測定を行い、住宅全体のC値に加えて、サッシまわりを含む漏気箇所を現場で確認します。
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MU設備が確認したサッシまわりの漏気事例
MU設備が大阪府の木造2階建て住宅で中間気密測定を行った際、サッシまわりから空気が入っている箇所を確認しました。
最初の測定結果は、C値0.36㎠/㎡です。
現場を確認すると、サッシまわりのほか、電気配線や浴室の配管など複数の場所で漏気が見つかりました。

サッシまわりについては、枠と周囲の取り合い部分を確認し、漏気している箇所を工務店様側で補修しています。
その後、ほかの漏気箇所も含めて補修したうえで再測定を行った結果、C値は0.25㎠/㎡まで改善しました。
この事例から分かるのは、見た目では大きな隙間がないサッシまわりでも、建物を測定に必要な圧力状態にすると、わずかな部分から空気が入ってくるケースがあるということです。
施工途中であれば、漏気している場所を確認したうえで補修し、その後の測定で住宅全体の気密性能がどのように変化したかまで確認できます。
MU設備にお寄せいただくお客様の声
ここでは実際にMU設備で気密測定をさせていただいたお客様から届いたメッセージの一部をご紹介させていただきます。



まとめ
いかがでしたでしょうか。
サッシには開閉や製品の構造上必要な隙間もあるため、見た目だけで気密性に問題があると判断することはできません。
一方、パッキンの劣化や建付けのずれによって密着状態が変われば、そこから隙間風を感じる場合があります。
さらに新築住宅の気密施工では、サッシ本体だけではなく、サッシ枠と柱・下地などの取り合いも重要です。
実際にMU設備の中間気密測定でも、サッシまわりから漏気している箇所を確認し、ほかの漏気箇所とあわせて補修した結果、C値が0.36㎠/㎡から0.25㎠/㎡へ改善した事例があります。
サッシから冷気を感じる場合は、窓そのものだけを見て原因を決めつけず、枠まわりや住宅全体の気密性まで含めて確認することが大切です。
中間測定では住宅全体のC値を測定するだけでなく、サッシや配管、電気配線などを含めて現場の漏気箇所を確認し、状況に合わせた改善方法をお伝えします。
補修作業は基本的に工務店様側でご対応いただき、現場で確認した漏気箇所や補修後の状態については、写真と説明を添えて共有しています。
サッシまわりを内装で隠す前に気密施工を確認したい工務店様や、「窓付近から冷気を感じるけれど、どこから空気が入っているのか分からない」という施主様も、ぜひMU設備へご相談ください。
サッシの隙間風は、窓そのものだけでなく、枠と躯体の取り合いから発生している場合もあります。
MU設備では中間気密測定を行い、住宅全体のC値に加えて、サッシまわりを含む漏気箇所を現場で確認します。
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